ニャンコを保護した話

晩秋とは思えない暑さの11月中旬。我が家の縁の下に猫が潜り込んでいきました。
津南に引っ越して2年ですが、野良猫はほとんど見たことがありません。珍しい。まだ小さい猫でした。

そんなある日、愛鳥のパセリが騒いでいました。なんと、先日の猫が自宅に上がり込み、日光浴をしていたパセリに襲い掛かっていました。
慌てて捕まえようとしますが、逃走。その翌日も、縁側で堂々と日光浴している猫の姿がありました。

このままではいかん。
保健所に相談したところ、野良犬を捕まえるのは法律で決まってるが、野良猫を捕まえる義務はないということで、対応してもらえませんでした。

ならば、自力で何とかするしかありません。
一昨年、鹿肉を盗み食いしていたテンを捕まえたのと同じ作戦で行く事にしました。
イノシシ肉の燻製を餌に、箱罠で捕獲する作戦です。

はい、アッサリ捕まりました。
まだ小さい子猫ですね。親猫は見当たらないので、独りで生きてきたのでしょう。幼いのにかなり凶暴です。

ちなみに罠を動かしたときに裏蓋が外れ、逃げそうになったので慌てて押し込んだ所、左手を引っ掛かれ右手を嚙まれました。
野良猫は色んなものを食べているので噛まれると破傷風になります。
病院に行って抗生物質を点滴しました。

さて。捕獲したニャンコだが、どうしてくれよう。
また家に上がり込まれると嫌なのでどこか遠くの山にポイしたいですが、動物愛護法違反になります。
というか、本当に親はいないのか。近所の人に話を聞きましたが、この辺りで猫を見たことはないと言っていました。
もしそうなら、子猫一匹でこのあと来る冬を乗り越えることはできません。
この近辺に野良猫が少ないのは、寒さと雪の多さ、天敵である猛禽類の多さもあるでしょう。

めっちゃ怒ってるニャンコ

これも何かの縁と思い、保護することにしました。
ただ私は動物好きですが、猫を飼ったことがありません。というか猫に好かれないんです。犬には好かれるけど。特に大型犬。

とりあえず家の南側に温かくて使ってない部屋があるので、そこで放す事にしました。
当然ですがいきなり捕獲されたため警戒心MAXで、部屋の隅からずっとこちらを睨んでいます。

とりあえず餌とトイレ用の砂を用意し、生活できる環境にしてあげます
保護したにしてもうちにはパセリがいるし、何より12月中旬から妙高のスキー場に働きに行くので、ほとんど家を空ける事になります。
新築の寮で猫を飼うのはマズイ。というか許可されるはずがない。

そこで南魚沼に「アニマルサポート」というボランティア団体があるので、連絡してみました。
有志で活動している団体で、犬に比べて行政で取り扱ってもらいにくい猫の保護をしているようです。
代表の方が家まで来てくださり、ニャンコの様子を見てもらうことになりました。

鹿の毛皮がお気に入り?

だいたい生後4か月。三毛猫なのでメスですね。やはりこの歳で冬を越すのは難しいらしく、里親を探してもらえるとの事です。
けっこうかわいい顔をしているので、貰い手が見つかる可能性は高いと言われました。
ただ里親が見つかるまでは、可能な限り人に慣れさせる訓練をして欲しいとのことでした。

という訳で訓練開始。ニャンコをリビングに移し、パセリは危険なので2階の和室に移動させます。
この日から気温が急激に下がり、動物たちにとっては厳しい環境になってきました。
もともと冬場、パセリは暖かい2階に移動しており、丁度いいタイミングだったかもしれません。悪いけど居候のニャンコは寒いリビングで過ごしてもらう事になりました。
とはいえ猫はインコに比べて防寒対策がしやすいので、常時豆炭コタツを起動していれば寒くはありません。念のため電気行火もつけておきました。

タンスの隙間から伺うニャンコ

いきなり捕獲されて倉庫に隔離され、次はリビングに連れてこられて信用のおけないオッサンと同じ部屋。野良猫にとって気持ちいい訳がありません。
家の中を逃げ回り、タンスの裏に入って出れなくなる事もありました。
まずは明らかに危ない「逃げ場」を減らし、快適に過ごせる場所を作ってあげました。

結果、ソファとコタツを連結させて普段はコタツの中で暖を取り、私が来た時だけはソファの下に逃げられるようにしてあげました。
これなら私が留守の時は、コタツで温まることができます。
まずは環境に慣れてもらう事です。

諏訪に猫に詳しい友人がいるのですが、色々話を聞いてみました(ここの猫2匹も元野良猫)。
とにかく無理に構わない事。そして目を合わせない事。何なら、無視する位で丁度いいとのことです。
私が大好きな大型犬とは真逆ですね。

1週間ほどすると環境に慣れてきたのか、私がいても餌を食べに出てくるようになりました。めっちゃ見たい気もしますが、目を合わせると逃げるのでスマホのカメラを向けて間接的に眺める事にしました。

試しにcat cocaineと海外で呼ばれている最強のオヤツ「ちゅ~る」をあげてみました。
いきなり差し出されたのでめっちゃ警戒していましたが、餌箱に垂らして一口食べるとあら不思議。恐る恐るですがソファから出てきました。
当然目を合わせると逃げるので視線を反らして給餌しますが、また噛まれるんじゃないだろうかと怖くなりました。
あとは例の歌に合わせてちゅ~るタイムです。一度食べると病みつき。ちゅ~るの魔力恐るべし。

更に数日すると、かなり警戒心が解けてきたのか頻繁に外に出てくるように。
猫の習性なのか、朝昼は警戒モードで近寄ってきませんが、夜になると甘えっぽくなり、ちゅ~るをねだる事が多くなりました。

観察してみると朝~昼はとにかく機嫌が悪く、夕方はコタツの中で寛ぐように。夜になると活発になり外で遊んだりして疲れるとコタツで眠ります。
夜22時に私が2階の寝室に行くと下からガタガタ音が聞こえるようになり、朝リビングに行くとオモチャが散らかって滅茶苦茶になってます。
夜行性の動物なので、深夜が一番ハッスルするようです。

私は天気の悪い日は家でデスクワークをしていることが多いですが、私の靴下を履いた足が好きみたいで、コタツの中でチョイチョイ触ってくる事がありました。
野良猫なので警戒心は強いですが、まだ4か月。遊びたい盛りの子供です。

アニマルサポートから連絡があり、里親希望者が見つかったようです。
ただ命ある動物なのですぐ譲渡ではなく、トライアルとして預け数日様子を見る事になりました。
少し寂しいですが、飼う事はできなにのでお別れの日は来ます。いい飼い主に出会ってくれればそれでいいです。

里親希望者は、隣の十日町市の室野に住む夫婦。
秋まで三毛猫を飼っていましたが他界したので、新しくお迎えしたいとの事でした。飼育経験者なら心強い。少なくとも、我が家にいるよりは快適に暮らせるでしょう。

譲渡前日の夜は妙に甘えてきました。ちゅ~るが欲しくて机の上に乗ってきたり、お気に入りのゴジラ人形で遊びまわったりとこれまでにない位のリラックスモードになっていました。
いつも通り、夜22時になると運動会がしたいから出て行けと私に言うので、床に着くことにしました。

トライアル譲渡当日、12月8日。
去年からは想像もつかないような大雪。各所では雪による渋滞が起き、11時に松代駅で待ち合わせをし、室野に向かいました。
どんな里親だろうと思いましたが、なんとゲストハウス。しかも看板に猫の絵。

こちらは十日町市室野にある「お松の家」という宿です。10年前に空き家になっていましたがご主人夫婦が改装し、オープンしたそうです。
以前はおばあちゃんが住んでいたそうですが亡くなり空き家になったそうなのですが、その飼い猫「お松」がずっと住み続けており近所の方々が餌をあげたりしていたそうです。
とても寂しがり屋で、飼い主であるおばあちゃん以外には懐かなかったそうです。

ただ可愛がっているうちに徐々に心を開いていき、お松が愛した家という事で「お松の家」になったそうです。
その2代目として保護したニャンコを迎え入れたいそうです。

いずれ私の元を去るニャンコですが、3週間一緒に過ごしたので少し愛着がありました。でも、可愛がってもらえて暖かい家でお腹いっぱいご飯を食べ、幸せに暮らしてくれれば、それでいいとも思いました。
まだトライアルですが、いい人に出会ったと思います。
家が近いので少ししたら様子を見に行こう。ニャンコよ、幸せに暮らすがいい。


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コメント

“ニャンコを保護した話” への2件のフィードバック

  1. 原部のアバター
    原部

    3週間といっても、むとうさんが愛情を込めて育てられていたのかひしひしと伝わってきます。とても素敵な文章でした。
    ニャンコよ、幸せに暮らせますように!

    1. DaisukeMutoのアバター

      ありがとうございます(*’ω’*)譲渡先に遊びに行ったら、幸せに暮らしてました!

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